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2009.04.06 Monday | - | - | -
右で左で縦で横
■音楽を作るにあたり、大雑把に分けて時間の流れを横から見る方法と縦に見る方法があるな、と思った。

■パソコンの波形編集ソフトなんかで打ち込んでいくのは横から見る方法だと思っている。ひとつの利点として、左から右に流れて行く時間軸をパッと見渡して、ココからココまでがこういうパターン、ココでこう変化していて、ココから先は云々、というのが簡単に把握出来る事。4小節作ればあとの十何小節をコピー&ペーストで3秒で埋める事も出来るし、切り貼りも簡単に出来るし、極端な話イントロとアウトロをほぼ同時に調整する事だって出来る。実際に音が流れる時間と、作業をする時間の間の関係がプツッと切れている感じ、が「ヨコ型」だと思う。

■この方法で作ると、細部まで正確な作りは出来る。が、全体の流れが一目でパッと見渡せる分、例えば「ああ、もう6分になってら…」と思うと気持ちが終わらせるムードになったり、「見たカンジの長さ」というのがあるので、何かの弾みで予定調和的な仕上がりに向かってしまう部分は少なからずあると思う。瞬間の閃きが瞬間で形にならない不利さもある(ふと浮かんだベースラインを打ち込む為の所要時間は、閃いた時に頭の中で再生された時間の何倍にあたるのか)。1秒が1秒で出来ない、その代わり30秒が3秒で出来たりもする。これは「横から見る方法」の利点であり弱点だ。

■今年アナログをリリースしたDJ Scan氏のトラックは、「横から見る方法」の特性を上手く武器にしている例のひとつではないかと思う。上手く言えないけれど、1秒を1秒で作るのとは違う、一定の時間が掛かって何層かに重なった濃い1秒が集まって、ひとつのグルーヴを作って行くような感じだ。彼のトラックが独特のトリップ感を持っているのは、一瞬一瞬が時間の層になっているからなのではないか、と勝手に思っている。うーん、何ていうか、すごい。

■で、「縦に見る方法」というのは、同じ時間軸の上で音を体験しながら作っていく方法の事。…その最たるものは全編ライブ録音、っつーかライブ、という事だけれど、サンプラーでのトラック作りは、波形編集、DTMよりは多少コッチ寄りなのではないかと勝手に想像している。パッド叩いたりとか、やった事ないから知らないけれど(…ひょっとしたら違うかも知れない)。「縦」の利点は、さっきも書いたけれど、瞬間の閃き、という事に尽きると思う。演奏するなり何なりした2秒がそのまま2秒になる、という事は、空気感を引き締めたり、あるいは程好く緩めたりもする。

■「作り出される時の生の質感」、インストゥルメンツの埃っぽい手触り…が、いつかもし完全に消えうせる時代が到来するとしても、聴き手とのコンタクトはアナログな処で起こる出来事であり続ける、と思いたいし、そこがアナログではない世界での「音楽」の事は上手く想像出来ない。ので、そういう前提で結論してしまうのだけれど、時間を横から見て煮詰めて行くScan氏のようなアーティストを見ていると、音楽は手軽になっただけじゃないんだぜ!というのは、どんなに強調してもし過ぎる事はない!という風に思ったりする。よ。

■相撲だかボクシングだか知らないけど、意気消沈してれば済むと思ってるスポーツ選手どもが不愉快でたまらないぜハニィ。


文:歪R
(http://blog119.fc2.com/wanir/)
2007.10.18 Thursday | ジャムパン買って来い。今すぐ。 | comments(0) | -
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2009.04.06 Monday | - | - | -
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