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2009.04.06 Monday | - | - | -
裸踊夜 〜ラ・トーヤ feat.AKEEM (introduction by ZEEBRA) / Full Of Harmony


裸踊夜 〜ラ・トーヤ
収録作品:Full Of Harmony / Full Of Harmony

どうも遼です。また数か月ぶりの更新ですよ。最早編集長にも「はよ書かんかい」と怒られなくなり、リストラ街道まっしぐらです。どうなっとるんや。

えー今となってはある意味「クレジットがあるだけで買い」のアーティスト候補筆頭に挙がるであろうAKEEMが客演した貴重な一曲です。まず冒頭での軽いZEEBRAのシャウトと共に流れてくるトラックがカオスすぎる。歪に音を奏でるピアノ以上に、バックでぐぉんぐぉん唸ってるベースラインが滅茶苦茶黒いヴァイブスを放っていて、よくこれをF.O.Hが採用したなぁと。ZEEBRApro.トラックでのHIPHOP勢との競演ということを考えても、他の収録曲はデビューアルバムらしく正統派なR&Bをストリクトに貫いてるものが並ぶだけにこの曲の特異さが際立ってます。
内容はまぁR&B×HIPHOPのド定番であるベッドソングなわけですが、F.O.Hが見事にこの黒さの中で間接的表現のみで淫靡な世界観を演出してます。と思ったらラストで登場するAKEEMが遠慮なくモロな下ネタで暴れまくって曲を締め括る。なんやこの混沌さは。
でもこのAKEEMが凄かったりする。恐らくは彼のキャリア中最速のファストラッピンを披露。先述のリリックの卑猥さ以上にその巧みなフロウに耳を奪われること必至です。AKEEMファンなら是が否でも聴くべき貴重な一曲です。
R&B×HIPHOPでベッドソング、三拍子揃ってるのに女の子ウケの良いキャッチーなメロディラインも無ければ特に盛り上がり所があるわけでもない。流れてくるのはただただ歪な形で組み合わさった歌とラップと音。そのどれもになんの協調性も感じられないのに、「協調性が無い」という共通点を軸に完成した両ジャンル通じて史上最高に歪み切ったマッドソングです。結構お勧め。


文:遼
2008.04.17 Thursday | 時代と理解を超える斯界 | comments(0) | -
闇アガリ / 一期一会

一期一会
収録作品:闇アガリ / AD-VIBES



東京・町田発の2MC、闇アガリ。ここ数年は活動していないようで公式HPも更新されていない。ピアノの音色といったJAZZの空気感を漂わせたトラック色が強く、芯のある音楽観に魅了される。特筆すべきは、MCマサカリの声質。僕はラッパーの武器は何よりもフロウが最優先されると思っているので、好みの“良い声”に出会った時のシビレは前回のS-WORDでも語った通り。このマサカリもシビレを感じたMCの一人だ。ただのダミ声ではなく、地鳴りのように響き渡る低音に色気がプラスされている。その声質で淡々と吐き出される言葉は重みを一層、演出させる。

『一期一会』は闇アガリの代表曲と言っていいだろう。人と人との出会いに感謝を表した感情的なリリック。

「会うて別れて別れて会うて 泣くや笑うも後や先末は野のはて 秋の風 一期一会の別れ花 / 会うて別れて別れて行こうぜ 泣くや笑うも後や先末は野のはて 秋の風 一期一会を解ればな」

圧倒的な個性を持った闇アガリ。彼らのようなアーティストの名前を現在の日本語ラップシーンで見ないことがとても哀しい。活動休止というのは噂なのか、どうなのか。次々に生まれては消える世界。実力を持ちながらも様々な理由で、一線から退かなければならない実態…。久しぶりにこの『一期一会』を聴いて、皮肉な感情を抱いた。音楽との一期一会もまた儚いものである。


文:ヨウヘイ
2008.03.15 Saturday | 時代と理解を超える斯界 | comments(2) | -
DJ OASIS / 煙立つ東京 feat. DABO, S-WORD

煙立つ東京 feat. DABO, S-WORD
収録作品:DJ OASIS / 東京砂漠
 
僕が日本語ラップに魅入られた要素のひとつとして、これまで感じたことのない"得体の知れない妖しさ"がある。最近ではあまり感じられないが90年代後半から00年年前後にかけて、その入り口として散りばめられた作品に時折、出遭うことが出来た。

この『煙立つ東京 feat. DABO, S-WORD』は、そんな僕の中の"得体の知れない妖しさ"の象徴とも言える作品。「DJ OASISって誰だ?DABO?S-WORD?」という前知識無しで。この都会の裏路地での非日常的な空気感を演出した妖しいトラック。鳥肌が立つような恐怖にも似た衝動を受けたのを覚えている。

決して派手ではないものの、冒頭から繰り返されるフックからS-WORDの切り口に入るまでの流れ、そしてDABOと交互に語られるTOKYOの世界観。とかく、この頃のDABOとS-WORDのフロウがかっこよすぎる!特にS-WORDの初期スタイルは日本語ラップの理想の声質であると言いたい。色気があり、渋味があり、男が惚れる声!そんなミーハー心さえも揺さぶる名曲『煙立つ東京 feat. DABO, S-WORD』を改めて聴き直してみてはいかが?



文:ヨウヘイ
2008.02.27 Wednesday | 時代と理解を超える斯界 | comments(0) | -
望ム feat. FUSION CORE, MELLOW DOWN (SU)

望ム feat. FUSION CORE, MELLOW DOWN (SU)
収録作品: ライム・ダーツ

なんと11月以来の更新です。いやほんますいません。遅筆とかそんな三浦健太郎チックなものじゃなく単なる怠惰の結果です。編集長に注意されたのに全然書かないという完全に手遅れな子。

今回紹介するのは今じゃ考えられない組み合わせという点で、このコラム開始当初から外すわけにはいかないだろとずっと思っていた曲なんですが、その前にこの曲が収録されている「ライム・ダーツ」を少しだけ紹介。OZRO名義での初作品ですが、1529円で5曲収録というなんか中途半端感が漂う値段設定も吹き飛ばすくらい中身がムッチリ詰まった充実作です。

初々しいSAME TITLEナンバーを始め、当時の「アングラとはなんたるか」を見事に一曲に収めきった良曲「絶望の市場」、ZEEBRAとの「狩人の唄」のクリーンバージョンにあたる「∞∞∞∞ (skit)」、Sugar SoulとZEEBRAの「今すぐ欲しい」をOZRO流に改変した「砂漠の湿地帯」。そしてラストに控えるのがFUSION COREと現RIP SLYMEのSUの競演というとんでもない組み合わせを実現してしまった、この「望ム」。Mr.Pow→IQ→SU→MACCHOなんてマイクリレーがもう一度実現する可能性なんてほぼゼロに近いでしょう。

8ビートの中に更に16ビートを組み込み、不穏な上ネタを加えたNOZOMUのトラックはテクニカルで荒んだアングラ感を作り出す。(というかこの頃のトラックって本当こういう雰囲気好きだよね。)その上で矢継ぎ早に4人のマイクリレーが展開されていくわけですが、Mr.PowとSUが誰かわからないほど声が若かったり、後にサクラサクに使われることになるIQのリリックが飛び出したり、と組み合わせの妙も含め事後的に楽しめる要素が満載の曲です。単純に曲のみを客観的に評価するとすれば安定感が他とはダンチなIQが最も目立つかな。

名曲といえるほどの曲ではありませんが、先ほども言ったように今聴くからこそ楽しみが何倍にもなる曲。こうして日本のHIPHOPが積み上げてきた20年は、「今」を目指すための消費エネルギーだったのではなく、必死に一歩一歩歩きしっかり刻んできた光跡だったことを実感できます。その光が色を変えて現代にも届く。きっとそれこそが「歴史」なんでしょう。スペシャルサンクス欄の名前にも注目。



文:遼
2008.01.22 Tuesday | 時代と理解を超える斯界 | comments(0) | -
気付け/築け feat. V.A.

気付け/築け (RECONSTRUCT)feat. ZEEBRA, AKEEM THE ILLMANAGOO,UZI, NG HEAD, 三木道三
収録作品: DRUM METHOD

世紀末に放たれたレゲエとヒップホップがカオスすぎるコンビネーションを発揮した曲。レゲエのヒップホップの中間点を必死に探して半ば無理矢理な強引なビートで持っていった原曲よりも、ヒップホップど真ん中突いたこのRECONSTRUCT ver.の方が好きなのでこちらををチョイスしました。とはいってもどちらもトラックの出来は特別いいというわけでもなく、やはりその組み合わせの妙と大物揃い踏みの聴き応えあるライムが注目すべき点だろう。上手くリズムに乗りながら細かにライミングしていく2ndアルバムに向けて変声期真っ只中のZEEBRAもさることながら、UBGが誇る燻し銀男、AKEEMの連続押韻がとてつもなく気持ち良い。この人は渋いトラックに載るとほんといい仕事しますね。レゲエ勢でもシーン随一の魅力的な声質を持つNG HEADがやはり上手い。

絶対に聴いとくべき名曲!!ってほどでもないけれど今では双方共に決して成し得ないこの豪華メンバーの組み合わせはやっぱり貴重。原曲とこのRECONSTRUCT ver.ではトラックのみならずリリックも大幅に変わってるのでなんだかんだで楽しめるはず。(原曲は三木道三にMVPを)因みにこの曲に留まらずこのアルバムはPUSHIMとHILL THE IQによる『DANGER ZONE』やHABソロの『MEDIINE』など、日本語ラップを語る上で欠かせないクラシックを収録した隠れ名盤なので未聴の方は是非チェックを。



文:遼

2007.11.25 Sunday | 時代と理解を超える斯界 | comments(0) | -
NAKED ARTZ "巨塔 feat. RAPPAGARIYA"

NAKED ARTZ "巨塔 feat. RAPPAGARIYA"
浸透 〜PENETRATION〜

'90年代マニアです。そして走馬党の狂信者です。そんなわけで今回紹介する隠れクラシックはこれ…と始めたいところだがその前に軽くこのアルバム自体の批評を。日本のHIPHOPはよく'90年代は黄金期だとか言われて、事実誰もが認める名盤もごろごろある。しかしそれでも一般にこのアルバム『浸透』の名前が出てくる事は殆どないと言っていい。NAKED ARTZの知名度の低さが原因だとは思うが、このアルバムは後世まで語り継がれるべき完成度を誇る日本のHIPHOPにおける絶対的な名盤だ。ZEEBRAの1stにだって負けないくらいのこんなアルバムが正当な評価を受けていない現状は絶対におかしい。RHYMESTER、RAPPAGARIYA、SHOTSHELL(THINKTANKの前身的グループ)参加と超大物達も数多く参加してるので未聴の人は是非チェックを。

前置きが長くなってしまったが、そんな名盤の中から今回はまだアルファベット表記だったRAPPAGARIYAの怪演が光る「巨塔」を紹介。SOUL SCREAMにも通じるような只のハードコアとは一線を画すポジティブな音とラップスタイルが特徴のNAKED ARTZだが、この曲は四人がバビロンを軸に様々な観点から疑問、メッセージを投げかけアルバム中でも一際異彩を放つ。初っ端のMILIの相変わらず歯切れ良いラップ、お経フロウ初期の山田マン、比喩的なリリックがインパクト抜群なK-ON、ヴァースの入りから怒涛の連続押韻で一気にリスナーをロックするQ、全員が最高の仕事を果たした熱いメッセージソング。虚無感の中に一筋の光が差し込むようなとんでもなく深みのあるトラックを作ったDJ TONKの技量にも感服するしかない。聴けば絶対にリピートするような文句の付けようのない名曲だろう。勿論アルバムが名盤という事はこんなレベルの曲がもれなく14曲収録されているという事。素晴らしいグループでした、NAKED ARTZ。


文:遼
2007.09.03 Monday | 時代と理解を超える斯界 | comments(0) | -
シーモネーター & DJ TAKI-SHIT "時代と理解を超える機械"
浪漫ストリーム
シーモネーター & DJ TAKI-SHIT
収録作品: 浪漫ストリーム

第二回目、どっからどう見てもこのコーナーの元ネタとなった曲の登場。今は有名アーティスト達と並んでお茶の間を沸かすSEAMOが、シーモネーター & DJ TAKI-SHIT時代に発表した1stシングルに収録された曲。とにかく、これの何が意外かってKO-1の外部仕事!!KO-1どころかBEATMASTERの面々が客演した全国流通作品はこれ以外にそうそうないはず。(あったら是非御一報を!!)その日本語の語感を極限まで活かした文学的で気持ち良いリリック、そして更にそこに付け加えられる怒涛のライミング数で他との圧倒的なレベルの差を見せ付けたKO-1、KENGOの2MCとDJ NARITAから成るBEATMASTER。98年にデビューEP『ペインキラー』で全国のヘッズをロックして以来、彼らの更なる活動を待ち望むリスナーも多かったと思う。しかしその後BEATMASTERは2枚のクラシックアルバムを残し全国の舞台から姿を消す。その後もKO-1はソロ作品もリリース(傑作!!)しているが、どんどん時が経つにつれて彼らの軌跡はリスナーに知られなくなってきていると思う。そんな中比較的最近の2002年に発表されたこの曲。TAKI-SHITのドラムメインでそこに数々のサンプリングを細かく使用していく激渋なトラックに乗せて、なんとも奇妙な組み合わせのマイクリレーが展開される。トラックがシンプルなぶんお互いが自らのスタイルを崩さずラップできていて、その対極な二人のコントラストが逆に完成度をどんどん上げていく。結果的に相変わらず下ネタで飛ばすシーモネーターと、宇多丸をしてHIPHOPの賢人と言わしめたKO-1がそのまま実力でぶつかり合う聴き応えのある良曲となった。因みにタイトルの「時代と理解を超える機械」とは勿論あれの事です。最後にKO-1の言葉を一つ。

「あれ出来ないこれ出来ないじゃなく、見つけろこれ出来るじゃねぇか!!って」

ファンの意見としてはKO-1は、そしてBEATMASTERは日本語ラップのスタンダードスタイルにして史上類を見ないある意味での究極の完成形にあったと思う。彼らの軌跡を決してこのまま時代の影に埋もれさせてはいけない。



文:遼
2007.07.23 Monday | 時代と理解を超える斯界 | comments(0) | -
DREAMS COME TRUE "24/7 -club mix feat. ZEEBRA-"
今回このコラムを担当させてもらう事になった遼です。このコーナーの目的は主に珍曲や隠れた名曲の紹介。普通に新作を買っているだけでは中々気付かない、意外なアーティスト同士の組み合わせによる曲や、高い完成度の割にイマイチ一般的な知名度がない、細分化してシーンにおいてそんな曲はいたる所に埋まってます。このコラムを読んで「えっそんな共演の曲が!?」という驚きや「あんまり話題に出る事はないけどやっぱあの曲は名曲だよな」という共感を少しでも感じて頂けたなら幸いです。基本的に曲単位での紹介で進めていく予定です。因みにこのコラムタイトルもわかる方はすぐピンと来るマニアック仕様。ではこれからみなさんに楽しんで頂けるような内容を届けられるよう頑張っていきますので、よろしくお願いします。


24 / 7 ― TWENTY FOUR / SEVEN
DREAMS COME TRUE / 24/7 -club mix feat. ZEEBRA
収録作品: 24/7 -TWENTY FOUR/SEVEN-


「隠れた名曲」、「意外な組み合わせ」のどちらの面からも代表格のこの曲。(その時点で隠れてないだろってツッコミは置いといて)元はあるテレビ番組でZEEBRAが「吉田美和さんと共演したい」という趣旨の発言をした事から出来上がった曲だとか。2000年当時、少なくともセールス的には絶好調だったZEEBRAにはこんな共演を実現させてしまうほどの追い風が吹いていた訳で、これは詰まるところZEEBRAのみならず日本のヒップホップ全体に対して、ある種当時の期待値の表れとも言えるものとも思える。元々ブラックミュージックの要素をポップに昇華させるのに長けるドリカムとの組み合わせ故に相性は、意外にもと言うべきかやはりと言うべきか抜群。ダンサンブルなトラック上を当時特有のガナリ声で荒らし回る迫力は1stの頃でも、現在の声質でも創り得なかったどストレートなハードコアスタイルの賜物だろう。中でも2ヴァース目は歴代のZEEBRA参加作品の中でもカッコ良さはトップクラス。これだけ気取った男をカッコ良く見せられる様にはどれだけの批判に晒されようが絶対的なカリスマのオーラを感じさせられる。楽曲を更に艶やかに彩る吉田美和とのヴィヴィッドな掛け合いは最後まで続き、ZEEBRA絶頂期のセールスの証は『BASED ON A TRUE STORY』に、そしてそのカリスマたる圧倒的な技量の証はひっそりと、しかし褪せない輝きをもってこのシングルに残される事となった。間違いなく名曲。



文:遼
2007.06.22 Friday | 時代と理解を超える斯界 | comments(0) | -